雨漏り修理はどこに頼む?ケース別の頼み先と、業者に確かめる2つのこと

雨漏りで天井にシミができた、壁から水がにじんできた。

そんなとき、雨漏り修理を工務店、リフォーム会社、塗装会社、専門業者のどこに頼めばいいのか、すぐには判断がつかないと思います。急いで直したい一方で、「変な業者に引っかかって高額な契約を迫られたらどうしよう」と不安にもなるはずです。

相談先は、まず賃貸・分譲マンション・新築の引渡しから10年以内の住宅など、連絡窓口が決まっているケースかどうかで分かれます。それ以外の建物では、雨漏りの原因がすでに判明しているか、まだ特定できていないかで最初の相談先を選ぶと失敗しにくくなります。

この記事では、ケース別の相談先と各業者の対応範囲、依頼前に確かめる基準、相見積もりの比べ方を順にお伝えします。

この記事でわかること
  • ケース別の相談先(賃貸・分譲マンション・保証期間内の住宅・原因判明/未特定)
  • 屋根業者・防水工事会社・塗装会社・管理会社の対応範囲
  • 頼む前に業者に確かめる2つのこと(調査・施工体制と再発時の対応)
  • 業者を待つ間にやっておく記録と、相見積もりの比べ方
この記事を書いた人
田村 正人(たむら まさと)

タムラ塗装 代表取締役社長 / 職人歴10年 / 一級塗装技能士保有
高校を卒業と共に外壁塗装業界へ。先代(親方)のようにいつも「お客さまに喜んでもらえる会社をつくる」をモットーに、お客様はもちろん、一緒に働く仲間や家族に対して思いやりを持って過ごせる会社を目指す。

自分の雨漏りは、まずどこに連絡する?

建物の所有形態や保証期間、また原因がすでに分かっているかどうかによって、最初の連絡先は次のように分かれます。

こんなとき 相談・依頼する先 理由(判断の目安)
賃貸物件に住んでいる 大家さん・管理会社 入居者が独自に業者を手配すると費用負担などのトラブルになるため
分譲マンションの共用部分(屋上・外壁など)から漏れている 管理組合・管理会社 共用部分は区分所有者個人で業者を手配できないため
新築の引渡しから10年以内の住宅 建てた会社(ハウスメーカー・工務店)や売主(分譲業者) 法律に基づく10年間の保証対象になる可能性があるため
原因が判明しており、傾斜屋根(瓦・スレートなど)の1か所だけ 屋根業者 屋根材や板金の補修で対応できるため
原因が判明しており、平らな屋上・ベランダの床防水の1か所だけ 防水工事会社 屋上やベランダの床防水工事が必要なため
原因が判明しており、窓まわり・外壁のひび割れやシーリングの1か所だけ 塗装会社(シーリングを扱う会社) 外壁の目地やひび割れの補修が必要なため
どこから入っているか未特定/複数箇所の可能性がある 原因調査から複数の工事まで対応できる会社 侵入口の特定と、部位をまたぐ補修の判断が必要なため
一棟マンション・ビルで、入居者への連絡や日程調整まで任せたい 管理会社(施工会社と原因の見立ては自分でも確認) 窓口を一元化し、入居者対応も任せたいため

賃貸・分譲マンション・新築の引渡しから10年以内の住宅は、決まった窓口へ

賃貸物件の入居者様や、分譲マンションで屋上・外壁・サッシまわりなど共用部分が関わる雨漏りの場合は、ご自身で修理業者を呼ばず、まず大家さんや管理組合・管理会社へ連絡してください。

また、住宅品質確保促進法に基づき、新築住宅の請負人や売主は、新築の引渡しから10年間、屋根や外壁など「雨水の浸入を防止する部分」について瑕疵担保責任を負うことが定められています。新築の引渡しから10年以内の住宅で雨漏りが起きた場合は、まず建てた会社(ハウスメーカー・工務店)や売主(分譲業者)に連絡して確認してください。

出典:住宅の品質確保の促進等に関する法律の概要(国土交通省)

原因が未特定のときは、自分で決めつけず調査から頼める会社へ

上の窓口に当てはまらず、ご自身で業者を探すときに押さえておきたい注意点が3つあります。

1つ目は、「室内に水が出てきた場所」と「雨水が入ってきた入り口」は必ずしも同じではないことです。外壁のひび割れから入った雨水が、壁や天井の裏をつたって離れた場所から落ちてくることは珍しくありません。ご自身で原因や補修範囲を判断する必要はありませんので、入り口が特定できていない段階では、建物全体の調査から対応できる会社に相談するのが安全です。

2つ目は、複数箇所を別々の業者に頼むと、再発したときに責任の所在が曖昧になりやすいことです。「屋根は屋根業者」「外壁は塗装会社」と分けて依頼すると、工事後に水が止まらなかった際、どちらの施工範囲が原因なのか判断しにくくなります。

3つ目は、調査方法や建物の状況によって足場が必要になることがある点です。足場の要否も現地調査で業者が判断しますが、もし足場が必要な規模の工事を別々の業者に時期を分けて頼むと、そのたびに足場代がかかってしまいます。

雨漏り修理を頼める4つの業者。それぞれの得意なこと・できないこと

雨漏りの修理は、リフォーム会社や工務店などにも頼めますが、ここでは実際に現場で工事をおこなう3種類(屋根業者・防水工事会社・塗装会社)と、窓口になる管理会社の対応範囲を整理します。

屋根材や板金の修理が得意な「屋根業者」

瓦・スレート・金属屋根などの屋根材の修理や交換、棟板金部分の修理を得意とする専門業者です。台風で瓦が割れたなど、屋根材の破損が原因と判明している雨漏りであれば、的確に直してもらえます。

一方で、平らな屋上の防水層や、外壁のひび割れ、窓まわりのシーリング(隙間を埋めるゴム状の材料)の補修などは、自社で扱わず別の業者に任せることが多い傾向があります。そのため、雨漏りの原因が屋根以外にある場合は対応しきれないこともあります。

屋上やベランダの防水が得意な「防水工事会社」

マンションやビルの陸屋根(平らな屋上)、共用廊下、戸建てのベランダやバルコニーなどの床防水を得意とする専門業者です。ウレタン防水や塩ビシート防水など、防水層の補修ややり直しを手がけます。

ただし、外壁の塗装や屋根材の交換は自社でおこなわず、ほかの業者に任せる会社もあります。屋上からの雨漏りは防水層の劣化であることが多いものの、外壁のひび割れやシーリングから入った水が同じ場所に出てくるケースもあるため、外壁側の調査まで一貫して見られるかどうかがポイントになります。

外壁や屋根の塗装・ひび割れ補修が得意な「塗装会社」

外壁や屋根の塗装と、下地のひび割れ補修、窓まわりや外壁の継ぎ目のシーリング工事を扱う業者です。

注意したいのは、同じ「塗装会社」という看板を掲げていても、本格的な屋上防水や屋根の補修までカバーできる会社と、表面の塗装しかおこなわない会社とで対応範囲が分かれる点です。依頼する前に「雨漏りの原因調査と、どこまでの補修工事に対応できるか」を聞いて確かめてください。

窓口として手配を任せられる「管理会社」

業者の手配、入居者への連絡、現地調査の日程調整など、窓口業務を一括して任せられるのが管理会社です。主に一棟マンションやビルのオーナー様が利用されます。

ただし、管理会社自体が施工するわけではないため、オーナー様と施工業者の間に1社が入る形になります。任せきりにせず、どの会社が調査・施工し、原因をどう見立てたのかを確認しておくことが大切です。また、手配の手数料が上乗せされる分、直接発注より工事費用が高くなることもあります。

雨漏り修理を頼む前に、業者に確かめる2つのこと

相談先の候補が決まったら、依頼する前に「誰が調査し、誰が施工し、再発時に誰が対応するか」を基準にして、次の2つのことを確かめてみてください。

1.「誰がどのように調査し、誰が施工するか」を聞く

まずは、「雨漏りの原因は誰がどうやって調べますか」「工事はどこまで自社でおこない、協力業者が入る場合は誰が現場全体の責任を持ちますか」と聞いてみてください。

調べ方とそれで何が分かるのかを説明し、調査結果を写真や書面で見せてくれる業者は安心です。建物の規模や工事内容によっては専門の協力業者が入ることもありますが、その場合でも担当範囲と現場全体の管理責任者を具体的に答えてくれるかを確認しましょう。

また、見分ける客観的な材料になるのが「建設業の許可」や保有資格です。建設業の許可番号や保有資格(一級塗装技能士、外装劣化診断士など)が明示されているかもあわせて確認してください。

現地調査でどこまで無料かも業者によって異なります。私たちタムラ塗装の場合は次のとおりです。

タムラ塗装の場合
  • 無料でできること:目視やドローンによる現地調査、原因報告書の作成、お見積もり
  • 費用がかかるもの:足場が要る高所作業や、半日〜1日がかりの本格的な散水調査が必要になったとき
  • 伺う時期:ご連絡から当日〜1週間以内が目安(スケジュールによります)
  • 建設業の許可:東京都知事許可(般-4)第156606号 塗装工事業として許可を受けています

調査方法ごとの詳しい中身は、別の記事で整理しています。

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入居者から「天井から水が落ちてくる」と連絡が入った。あるいは、自宅の天井のシミが少しずつ広がってきた。建物である以上、このような場面に遭遇することは避けられません。かといって、屋上や外壁は自分ではなかなか確認するのが難しい箇所ですので、業者に頼んで調べてもらう必要があります。 ただ、頼む前に気にな

2.「再発したときに誰が対応するか」を書面で確認する

次に、「工事のあとに雨漏りが再発したら、どこに連絡して、誰がどう対応してくれますか」と聞いてみてください。保証の範囲と期間、再発時の連絡窓口を書面で確認しておきます。協力業者が施工した箇所で問題が起きた場合の窓口も、あわせて聞いておくと安心です。

口約束だけで書面を出さなかったり、保証の範囲があいまいだったりする場合は気をつけてください。雨漏り修理でいちばん困るのは、工事をしたのに直らないことです。そのとき誰が責任を持って対応するのかを、工事の前に書面で確かめておきましょう。

業者が来るまでに、雨漏りの場所と日時を写真とメモで残しておく

原因の特定や補修範囲、足場の要否の判断は業者がおこないますが、業者が来るまでの間に「いつ・どこで・どんな雨のときに漏れたか」を記録しておくと、調査の重要な手がかりになります。

  • 室内の濡れている場所と水の出方を、写真や動画で残す
  • 雨漏りが起きた日時と、そのときの雨や風の状況をメモする

記録は、室内と地上から見える安全な範囲だけで十分です。転落のおそれがあるため、ご自身で屋根や高所に上がるのは絶対にやめてください。

室内の応急処置や、一棟マンション・ビルで雨漏りが起きたときの初動の手順は、次の記事で詳しく解説しています。

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相見積もりは「金額」ではなく「工事の内容」で比べる

相見積もりは、2〜3社が目安です。比べるのは合計金額ではなく、「原因の見立て・工事範囲・見積内容の違い」です。

原因の見立て・工事範囲・見積内容の違いをどう聞くか

同じ雨漏りでも、業者によって「A社は部分的な補修」「B社は全面的な改修」と提案が分かれることがあります。見積書がそろったら、次の3点を各社に聞いて比べてみてください。

  • 原因の見立て:どこから雨水が入っていると判断したか(写真などの根拠があるか)
  • 工事範囲の違い:なぜ部分補修で済むのか、あるいはなぜ全面改修が必要なのか
  • 見積内容の内訳:「一式」表記ではなく、どの部位にどの工法・材料を使うかが明記されているか

建物の状態と結びつけて、工事範囲の理由を分かりやすく説明してくれるかどうかが見極めのポイントです。

当社の施工事例でも、東京都港区のブラジル大使館の屋上防水工事では、数社の相見積もりの中からご依頼いただいた理由について、お客さまから次のような声をいただいています。

「数社相見積もりという中で、タムラ塗装さんの説明がとてもわかりやすく、親身になって建物に適した工法や工事手順など、より理解できる内容であった事から工事の依頼をさせていただきました」

部分補修と全体修繕の判断基準や、ビルの雨漏り修繕の実例は、こちらの記事で解説しています。

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「今すぐ直さないと危険」と急かされても、その場では契約しない

「屋根瓦がずれているため点検してあげる」などと言って突然訪問し、不安をあおって高額な工事を契約させる「点検商法」のトラブルが増えています。

国民生活センターの発表によると、点検商法の相談件数は2022年度に過去5年で最多となり、2018年度の約3倍、契約者の8割超が60歳以上の方でした。荒川区でも、公式サイトで注意を呼びかけています。

出典:「点検商法」に関する発表(国民生活センター)

出典:点検商法トラブルの注意喚起(荒川区)

「今すぐ直さないと危険です」と言われても、その場で契約する必要はありません。「現地調査 → 写真や書面での調査報告・見積説明 → 納得してから契約」という順序を踏む業者を選んでください。

雨漏りの場所が分からないときも、まずは現地の状態を見せてください
対応エリア

東京都足立区・荒川区・23区・都内近郊

まとめ:相談先を絞ったら、誰が調査・施工・再発対応するかを確かめる

  • 賃貸・分譲マンション共用部・新築の引渡しから10年以内の住宅は、まず決まった窓口(大家・管理組合・施工会社や売主)へ連絡する
  • 原因が1か所に特定できていれば専門業者へ、未特定・複数箇所の可能性があるなら調査から複数の工事まで対応できる会社へ相談する
  • ご自身でおこなうのは安全な場所からの撮影と日時・雨の記録まで。原因・補修範囲・足場の要否は現地調査で業者が判断する
  • 依頼前は「誰が調査し、誰が施工し、再発時に誰が対応するか」を確かめ、相見積もりでは原因の見立てと工事範囲の違いを聞く

工事を前提としない、調査や診断だけのご相談も受け付けています。まずは安全な場所から雨漏りの状況を記録し、現地調査で原因と必要な補修範囲を確かめてもらってください。

原因や頼む先に迷ったときは、現地の状況を見たうえでお答えします
対応エリア

東京都足立区・荒川区・23区・都内近郊

この記事を書いた人
田村 正人(たむら まさと)

タムラ塗装 代表取締役社長 / 職人歴10年 / 一級塗装技能士保有
高校を卒業と共に外壁塗装業界へ。先代(親方)のようにいつも「お客さまに喜んでもらえる会社をつくる」をモットーに、お客様はもちろん、一緒に働く仲間や家族に対して思いやりを持って過ごせる会社を目指す。

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