外壁のひび割れ、放置して大丈夫?危険度をセルフチェック

外壁に細かいひびを見つけたとき、「これは放置しても大丈夫なのか、それとも急いで業者を呼ぶべきか」と迷うのは当然です。

住宅の相談を受け付けている公的な窓口「住まいるダイヤル」の調査では、新築の戸建てに寄せられる不具合相談のうち21.2%が「ひび割れ・亀裂」に関するものでした※。

建てたばかりの家でさえこれだけ多いのですから、築年数を重ねた家にひびが出ていても、珍しいことではありません。

出典:住宅相談統計年報2024

私たちタムラ塗装は、東京都足立区で創業40年以上・累計4,000件以上の施工実績があります。この記事では、「どのひび割れが危険で、どれは今すぐ動かなくていいか」を判断する基準と、5分でできる自己診断チェックリストをまとめました。

この記事でわかること
  • 細いひびと太いひびの見分け方(幅0.3mmが目安)
  • 放置した場合に起こることと、費用への影響
  • ひび割れが起きる主な原因(工事の不備の可能性も含む)
  • 5分でできる自己診断チェックリスト(6項目)
  • 費用の目安と業者の選び方
この記事を書いた人
田村 正人(たむら まさと)

タムラ塗装 代表取締役社長 / 職人歴10年 / 一級塗装技能士保有
高校を卒業と共に外壁塗装業界へ。先代(親方)のようにいつも「お客さまに喜んでもらえる会社をつくる」をモットーに、お客様はもちろん、一緒に働く仲間や家族に対して思いやりを持って過ごせる会社を目指す。

外壁ひび割れの危険度は「幅0.3mm」で見分ける

白い壁に走るひび割れ(亀裂)のアップ

40年以上・4,000件以上の施工現場で使ってきた判断基準は、シンプルです。「幅が0.3mmより細いか、太いか」。この1点で危険度の目安が決まります。

0.3mmの目安:手元のもので確認できます

名刺の厚みが、ちょうど約0.3mmです。名刺の角がひびに入るなら、0.3mm以上と考えてください。名刺がない場合は、コピー用紙を3枚重ねた厚みがだいたい0.3mmです。

目安は、次の表のとおりです。

見た目の目安 危険度 今すぐすべきこと
髪の毛ほどの細いひび 0.3mm未満 【小】 定期的に変化を観察する
名刺の角が入るひび 0.3mm以上 【大】 専門家に相談する

危険度【小】:髪の毛ほどの細いひび(幅0.3mm未満)は今すぐ動かなくてよい

幅0.3mm未満の細いひびは、外壁の表面を覆う塗料にできる浅い傷です。現場ではヘアクラックと呼ばれます。時間の経過とともに塗料が乾いて縮んだり、紫外線で傷んだりすることが主な原因です。

国土交通省が定める住宅紛争処理の技術基準でも、0.3mmはひび割れの重要な判断ラインです。現場のプロもこの基準を使っています。幅0.3mm未満の細いひびは、傷みが表面の塗料だけにとどまっているため、今すぐ建物の安全に関わるものではありません

ただし、放置し続けると雨水が入りやすくなります。定期的に様子を見ながら、塗り替えるときは塗る前の下準備まで含めて対応してもらうのが安心です。なお、0.3mm未満であっても、複数箇所に広がっている・短期間で急速に拡大している場合は、専門家への相談をおすすめします。

危険度【大】:名刺の角が入るひび(幅0.3mm以上)は早めに専門家へ

幅0.3mm以上のひびは、外壁そのものが割れている状態です。現場では構造クラックと呼ばれます。塗料の下まで傷んでいる可能性があり、地震や地面の沈み、建物のわずかな傾きが主な原因です。雨漏りが起きやすく、建物の強度にも影響します

0.3mmを超えたひびは、雨水の入り口になりやすいです。放置すると、壁の中の木材が傷んだり、シロアリ被害につながったりすることもあります。

特に注意したいひびの形

  • バツ印・斜め・階段状に広がるひびは危険なサインです。建物が傾いたり、地面が沈んだり、地震の影響で起きます。ドアや窓が開けにくくなっていたら、特に急いで見てもらってください
  • 窓やドアの角から伸びるひびは、雨水が入りやすい場所です。放っておくと、中の木材が腐ったり、雨漏りにつながったりします
  • 長さ2m以上・幅0.3mm超の、横または縦に一直線のひびは、太いひびが進行しているサインです
  • 外壁の表面から内側まで貫いたひびは、いちばん危険な状態です。室内側の壁にシミや変色がないかも確認してください

これらのひびを1つでも見つけたら、早めに専門家に相談してください。

5分でできる危険度セルフチェック(6項目)

以下の6点を確認すると、「今すぐ専門家に相談すべきか、もう少し様子を見てよいか」を自分で判断できます。

チェック① ひびの幅

先ほどの目安どおり、名刺(厚さ約0.3mm)の角がひびに入るかを見てみてください。入るなら、危険度が高い太いひびの疑いがあります。

チェック② ひびの位置

窓やドアの角から伸びているか、建物の角や地面に近い部分に集中しているかを確認します。放射状・ひし形・バツ印に広がるひびは、急ぎで見てもらった方がよいサインです。

チェック③ 進行状態

ひびの端に鉛筆で印をつけて、2週間後にもう一度見比べてください。印から外側に広がっていたら、ひびは進行中です。地震の前後や強風のあとに、新しいひびが増えていないかも比べてみましょう。

チェック④ 外壁の種類

ご自宅の外壁は、大きく分けると2種類あります。一つは、表面がざらざらした塗り壁(モルタル)。もう一つは、板を並べて貼った外壁(サイディング)です。ひびの出方は種類によって違うので、業者に相談するときは外壁の種類も伝えると話が早いです。

チェック⑤ 室内への影響

そのひびの裏側にあたる室内の壁を確認してください。染み・変色・カビが出ていたら、すでに雨水が入っている可能性があります。壁紙が膨らんでいたり、剥がれていたりする場合も気をつけてください。

チェック⑥ 触れた感触

ひびを指でなぞって、段差や深さを確認します。爪が引っかかる深さなら要注意です。外壁を軽く叩いて、コンコンと軽い音がする箇所も、内部で塗装が浮いて剥がれかけているサインです。

このチェックリストは自己診断の「入り口」であって「確定診断」ではありません。1つでも不安な項目があれば、専門家に相談してみてください。また、築10年以上・前回塗装から10年以上経過している住宅は、目に見えないサインが隠れていることもあります。一度は専門家の目で確かめてもらうと安心です。

なお、2階以上や屋根のすぐ下は、ご自身で目で確認しにくい箇所です。私たちタムラ塗装では、ドローンを使った高所診断もおこなっています。

不安があればお気軽にご相談ください。
対応エリア

東京都足立区・荒川区・23区・都内近郊

外壁ひび割れを放置するとどうなる?雨水・腐り・シロアリへの連鎖

チェックリストで「要注意」だった方は、次に「放っておくとどうなるか」を知っておいてください。傷みは、次の順で広がっていきます。

雨水が外壁の中に入り、木材や断熱材を腐らせる

幅0.3mm未満の細いひびなら、表面の塗装だけの傷みなので、雨水は入りにくいものです。しかし幅0.3mm以上の太いひびになると、雨のたびに水が少しずつ染み込んでいきます。

濡れた状態が続くと、壁の中の木材や断熱材が腐り始めます。この段階になってはじめて「室内の壁にシミができた」と気づく方が多いです。

腐った木材にシロアリがつき、見えないところまで広がる

腐った木材は、シロアリにとって格好のすみかです。外壁のひびから入った雨水で木材が湿ると、シロアリが寄りつきやすくなります。雨漏りや浸水があると、被害は1階だけでなく2階まで広がることもあります。

建物を支えている木材まで傷むと、大規模な修繕が必要になる

建物を支えている木材が腐ったり、シロアリ被害を受けたりすると、建物全体の強度が落ちます。「見た目にはちょっとしたひび割れ」でも、内部ではここまで進んでいることがあります。

ひび割れは、新築の家でも相談が多い不具合です。「よくある話」だからこそ、早めに対処するほど費用も工事の規模も小さく済みます。

外壁ひび割れはなぜ起きる?3つの主な原因

「原因」と書かれた青いパズルピースを虫眼鏡で覗き込んでいる様子

ひび割れの原因を知ると、「自分の家ではどれが当てはまるか」を判断しやすくなります。また、建てて間もない家でひびが多い場合は、工事をした業者の責任になる可能性もあります。

築12〜15年から増えやすい、年数によるひび割れ

外壁の塗料は、紫外線・雨・気温の変化を繰り返し受けるうちに、徐々に硬くなって縮んでいきます。これがひび割れの主な原因です。

板を貼った外壁(サイディング)の場合、築7〜10年で外壁を触ると白い粉がつくようになり、板と板の継ぎ目に入っているゴムも硬くなり始めます。そして築12〜15年頃から、細いひびや継ぎ目の切れが目立ち始めるのがよくあるパターンです。築15〜20年を超えると、より深いひび割れも出やすくなります。

外壁塗装は、一般に約10〜15年が持ちの目安です。この期間を超えたら、「年数が経ったから仕方ない」ではなく「そろそろ塗装の時期」と考えて動くのが現実的です。

地震や振動によるひび割れ|大きな揺れのあとは外壁を見て確認を

地震、車の振動、強風が続くと、建物がわずかに動き、ひびが入ることがあります。大きな揺れのあとは、外壁を目で見て確認してください。国土交通省は2024年7月に、地震のあとに自分で安全を確認する方法も公開しています※。

出典:木造住宅の地震後の安全チェック方法(国土交通省)

【建てて数年でひびが多い場合】工事の不備の可能性と確認方法

建てて数年しか経っていないのに、ひびが広い範囲に出ている場合は、工事の不備の可能性があります。塗る前の下準備が足りないと、塗装後3年以内に、塗料がうまくくっつかずひび割れが広がることがあります

工事の不備によるひびを見分ける手掛かりは2点です。

  1. 出るのが早い(工事のあとすぐ〜3年以内)
  2. 広い範囲にわたっている(一箇所ではない)

原因として多いのは、下準備の不足・乾燥時間の不足・塗料と外壁の組み合わせが合っていないことです。

築10年未満(特に数年以内)で太いひびが出る場合は、工事の欠陥をカバーする保険や、ハウスメーカーの保証の対象になる可能性もあります。「もしかして工事の不備かも」と感じたら、工事の内容と理由をはっきり説明してくれる業者に見てもらってください。

外壁ひび割れの補修費用の目安|細いひびと太いひびで変わる

図面の上に置かれた電卓と、住宅の模型、観葉植物

早い段階での補修ほど、費用は小さく済みます。ひびが広がってからだと、表面を直すだけでは済まず、外壁の張り替えが必要になることもあります。

状態別の費用目安は以下のとおりです。

ひびの状態 補修の内容 費用の目安
幅0.3mm未満の細いひび 表面をコーティングする 1mあたり約300円(10mで約3,000円〜30mで約9,000円)
幅0.3mm以上の太いひび ひびを削って樹脂で埋める 1mあたり約2,000円(10mで約2万円〜30mで約6万円)

※ 上記はひびの補修だけの費用目安です。2階以上など高い場所の作業が必要な場合は、足場費用が別途5〜10万円程度かかります。費用の幅が大きいのは、ひびの本数・深さ・範囲・足場が必要かどうかで変わるためです。正確な金額は、現地調査のうえで見積もりを取って確かめるのが確実です。

補修の詳しい内容は、以下の記事で解説しています。

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補修業者を選ぶ3つの確認ポイント

チョークで「POINT!!」と書かれた黒板と、チョーク・黒板消し

危険度と費用の目安をつかんだら、次は「どの業者に相談するか」です。外壁工事は金額が大きく、仕上がりの良し悪しが見えにくい工事のひとつです。以下の3点を確認しておくと、相談前の判断がしやすくなります。

見積書に工程・材料・単価が明記されているか確認する

業者を選ぶ最初の手がかりは、見積書の内容です。「外壁塗装工事一式 ○○万円」という書き方だけの見積書は、どの工事にいくらかかっているのか判断できません。

確認できると安心な記載項目は、以下のとおりです。

  • 足場工事の面積(㎡数)・単価
  • 外壁を洗い流す作業(高圧洗浄)の施工面積
  • 塗装工事の面積(㎡数)・単価
  • 塗料メーカー名・商品名
  • 下塗り・中塗り・上塗り(3回に分けて塗る工程)の記載
  • 外壁のつなぎ目を埋めるゴム(コーキング)の内容
  • 雨どい・屋根まわりの板など、外壁以外の部分の塗装箇所

見積書は、どんな工事をするのかを確認する書類です。複数社を比べるときも、金額だけでなく工事内容で比較できる書き方になっているかを見てください。

実際に誰が工事するのかを、契約前に確認できるか

契約した会社が実際に工事をおこなうとは限りません。契約前に「自社の職人が施工するのか、下請け会社が担当するのか」を確認し、現場の責任者名と連絡先まで説明してもらえる業者かどうかを見てください。

誰が工事をするのかがはっきりしないと、要望がうまく伝わらなかったり、何か問題が起きたときに誰に相談すればいいかわからなくなったりします。「自社施工かどうか」だけで良し悪しを決めるのではなく、何かあったときに誰が責任を持って対応してくれるかが確認できることが大切です。

「今日だけ」と急かさず、工事の根拠を説明してくれる業者か

訪問販売では、業者は「何のために訪問したか」を先に伝える義務があります※。「今日中に契約すれば安くします」のようにその場で決めさせようとする行為は、法律(特定商取引法)に触れるおそれがあります。

ひびの状態・必要な工事・見積もりの根拠について、写真や資料を使って説明してくれる業者かどうかを確認しましょう。質問したときに根拠と選択肢を示してもらえる業者なら、工事後のトラブルも起きにくくなります。その場で決めず、複数の業者の説明を比較してから判断してください。

出典:訪問販売でリフォーム工事の契約をさせられた(消費者庁「特定商取引法ガイド」)

まとめ:外壁ひび割れを見つけたら0.3mmで危険度を判断する

  • 幅0.3mm未満の細いひびは危険度【小】、0.3mm以上の太いひびは危険度【大】。バツ印・斜めのひびや、表から裏まで貫いたひびは早急に専門家へ
  • 放置すると雨漏り→腐食→シロアリ→建物の強度低下の連鎖が起きる。今動くほうが、費用は小さく済みます
  • 原因は年数による傷み・地震・工事の不備の3つ。建てて間もない家でひびが多い場合は保証対象の可能性もある
  • 細いひびの補修費用は1mあたり約300円、太いひびは1mあたり約2,000円が目安(足場費用別)
  • 業者を選ぶときは、見積書の内容・誰が施工するか・契約前の対応の3点で見極める

外壁のひび割れは「よくある話」ですが、放置すれば内部の腐食・シロアリ・大規模修繕へと拡大します。この記事で紹介したチェックリストは、あくまで自己診断の入り口です。

チェックリストで1つでも不安な項目があった方は、早めに専門家に現地を見てもらってください。「問題なさそう」に見えても、築10年以上・前回塗装から10年以上経過したお住まいなら、定期的にプロの目で見てもらうことが、後からの大きな出費を防ぐことにつながります。

私たちタムラ塗装は、足立区・荒川区を中心に創業40年以上・累計4,000件以上の施工を手掛けてきました。100%自社施工・ドローン診断で、現地の状態を丁寧に確認します。まずはお気軽にご相談ください。

気になるひび割れはお気軽にご相談ください。
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田村 正人(たむら まさと)

タムラ塗装 代表取締役社長 / 職人歴10年 / 一級塗装技能士保有
高校を卒業と共に外壁塗装業界へ。先代(親方)のようにいつも「お客さまに喜んでもらえる会社をつくる」をモットーに、お客様はもちろん、一緒に働く仲間や家族に対して思いやりを持って過ごせる会社を目指す。

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