2026.06.29
投稿日:2026.06.29
「台風が来てから、被害が出た場所を修理すればいい」
もしそのようにお考えであれば、今すぐ認識を改める必要があります。台風直後はエリア内の修繕依頼が一斉に集中し、業者は即座にパンクするからです。
対応が1週間遅れれば、入居者の不満は爆発し、「家賃の減額請求」や「突然の退去」という最悪のシナリオを招きかねません。結果として、本来の修繕費以上に大きな実害を被ることになります。
実は、台風クレームの多くは「台風がいきなり建物を壊す」のではなく、もともとあった外壁のひび割れやシーリングの劣化が、激しい横殴りの雨で一気に露呈することで起きています。
つまり、台風前の「先手」の対策こそが、家賃収入と資産価値を守る最も現実的な防衛策です。足立区で40年、累計4,000件以上の実績を持つタムラ塗装が、その仕組みと対策を解説します。
台風がマンションの隠れた劣化を露呈させる論理的な仕組み
台風後に起きやすいクレームの3段階の連鎖リスク(家賃減額から空室損失まで)
今すぐオーナー様ご自身で確認できる3つの危険サイン
築10年前後で大規模修繕を検討すべき3つの明確な理由

タムラ塗装 代表取締役社長 / 職人歴10年 / 一級塗装技能士保有
高校を卒業と共に外壁塗装業界へ。先代(親方)のようにいつも「お客さまに喜んでもらえる会社をつくる」をモットーに、お客様はもちろん、一緒に働く仲間や家族に対して思いやりを持って過ごせる会社を目指す。

マンションの外観がまだきれいに見えているからといって、それは必ずしも「問題がない」ことを意味しません。
たとえば、外壁を手のひらで軽くなでると白い粉がつく。窓まわりのゴムが硬化している、あるいは細かいひびが入っている。
こうした一見小さな変化は、建物が「普段の雨には耐えられているが、台風の横殴りの雨には耐えられなくなりつつある」という重要なサインです。
そもそも、台風と普段の雨とでは、建物にかかる負荷の大きさが根本的に異なります。
台風は「横から叩きつける強い雨」と「建物に圧力をかける強風」が組み合わさっているため、通常の垂直に降る雨では問題にならなかった外壁のわずかなひび割れや、目地の隙間であっても、横方向から強い風圧とともに雨水が当たれば、そこから容易に水が侵入してしまいます。
つまり、「台風に壊された」という認識は正確ではありません。
台風は建物をゼロから破壊しているのではなく、もともと存在していた劣化箇所に対して、通常より大きな負荷をかけているだけなのです。
だからこそ、普段の雨では何も起きていなかった建物であっても、台風が来た翌朝に「まさかこんなところから」という深刻な雨漏りが発生します。
特に「築10年前後」は、この見えない劣化が一斉に進む大きな節目です。
| 部位 | 耐用年数の目安 |
| 外壁塗料(シリコン系) | 10年〜15年 |
| 外壁目地・窓周りのシーリング | 5年〜10年 |
| バルコニー・屋上の防水層 | 8年〜12年 |
外壁・シーリング・防水層の3つは、築10年前後でちょうど一斉に補修の時期を迎えるようにできています。
それにもかかわらず、「まだ見た目がきれいだから」という主観だけで判断してしまうのが危険なのは、これらの劣化が目に見えにくい場所で静かに進行するからです。
外壁の色は落ちていなくても、防水性はすでに半分以下になっていることがありますし、ゴム(シーリング)が見た目ではつながって見えても、触れれば硬化が進んでいることも珍しくありません。
普段の雨では症状が出ないため、問題に気づきにくいのです。
弊社が足立区エリアで4,000件超の施工を重ねてきたなかでも、この傾向は築10年前後のマンションに特に顕著に見られます。
「普段の雨では何も起きていないから」と放置された建物が、台風によって一気に多くのクレームを抱え込む姿を、私たちは何度も目の当たりにしてきました。
逆に言えば、外壁の塗膜が健全であれば、台風の横殴りの雨でも浸水を大幅に防ぐことができます。
また、シーリングが柔軟性を保っていれば、強風で窓まわりから水が回ることもありません。
つまり、台風クレームを防ぐ最も確実な方法は、事前に建物の状態を整えておくこと以外にないのです。

万が一、台風によって入居者の部屋に被害が出てしまった場合、「自然災害だから仕方がない」では済まされない厳しい現実があります。
一棟賃貸の収益を守るためにも、以下の3段階で悪化していくクレームの連鎖を把握しておかなければなりません。
台風が通過した翌朝、オーナー様のもとに「天井から水が落ちてきた」「床や家財が濡れた」という緊迫した連絡が入ります。
入居者にとって重要なのは、「今、自分の生活空間が脅かされている」という目の前の現実だけです。
そのため、彼らが求めているのは天災への同情ではなく、「一刻も早く普通に住める状態に戻してほしい」という当然の要求となります。
ここで「台風ですから……」と言い訳をしてしまうと、生活被害を後回しにされたと感じ、最初のボタンの掛け違いが生まれてしまいます。
また、法律の面から見ても「台風だから免責」とはなりません。
民法第606条では「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う」と定められており、自然災害が原因であってもこの義務を免れることは原則できません。
さらに、2020年4月施行の改正民法(民法第611条)では、賃貸物の一部が使用できなくなった場合、賃料は「請求を待たずに、使用できなくなった割合に応じて当然に減額される」と明確化されました。
日本賃貸住宅管理協会のガイドライン等では、雨漏りによる利用制限に対して5%〜50%の減額割合の目安も示されています。
したがって、「台風のせい」という理由は、法律上も通用しないのが現実です。
電話を受けたオーナー様が急いで修理の手配をしようとしても、前述の通り、台風直後は地域全体の被害が集中するため、業者の予定は即座に埋まってしまいます。
その結果、修繕が遅々として進まないまま日数が過ぎていくことになります。
入居者からすれば、オーナー様が裏でどれだけ奔走しているかは見えません。
あくまで「まだ直っていない」という現実だけが続くため、「誠意がない」「管理体制がずさんだ」といった二次クレームへと発展していきます。
対応が長期化すればするほど、賃料減額の期間や幅が広がるリスクも比例して高まります。
なお、タムラ塗装の施工中、足立区のマンションで記録的な強風が吹き、足場シートが一部外れて居住者様からご連絡をいただいたことがありました。
その際、弊社代表の田村が1時間以内に自ら現場に駆けつけて対応いたしました。
このように、日頃から迅速に動ける体制を整えている業者をあらかじめ確保しておくことが、悪循環を断つ鍵となります。
一次クレーム、二次クレームをなんとか乗り越えたとしても、本当の恐怖はその後です。
台風の被害と対応の遅れを経験した入居者の心には、「このマンションの管理は本当に大丈夫なのだろうか」という強い不信感が残ります。
本当に恐ろしいのは、不満を直接ぶつけてくる入居者ではなく、何も言わずに次の物件を静かに探し始める入居者の存在です。
特に、家賃の滞納がなくトラブルも起こさない「優良な入居者」ほど、こうした見切りの決断を早く下す傾向があります。
退去が発生してしまえば、修繕費用だけでなく、空室期間中の家賃収入の途絶、新しい入居者を募集するための仲介手数料、原状回復費用などが一重に重なってオーナー様にのしかかります。
「たった1件の雨漏り」を放置したことが、優良顧客の離脱という最大の経営リスクに直結してしまうのです。

専門業者に詳細な診断を依頼する前に、まずはオーナー様ご自身で目や手を使って確認できる劣化サインがあります。
忙しい一棟オーナー様のために、今すぐできるセルフチェック表を用意しました。
| 危険サイン | どこを確認するか | 放置した時の資産リスク |
| ①チョーキング | 外壁を手のひらでなでる | 雨漏り発生→賃料減額・修繕費の増大 |
| ②シーリング劣化 | 窓周り・外壁目地のゴム | 横殴りの雨による室内への深刻な浸水 |
| ③防水層の劣化 | バルコニー・屋上の床 | 階下への漏水→住人間トラブルとクレーム連鎖 |
以下で、それぞれのサインを詳しく解説します。
外壁に手のひらを当てて、軽くなでてみてください。
もし白い粉が手についた場合、それは「チョーキング現象」と呼ばれる、塗膜の防水機能が著しく低下(時には50%以下まで低下)している明確なサインです。
紫外線や雨水によって成分が分解された結果であり、普段の雨では耐えられても、台風の強い風圧を伴う雨に対しては無防備な状態です。
劣化した塗膜の微細な孔から雨水がじわじわと浸透し、内壁のシミや雨漏りを引き起こす原因となります。
窓枠の周囲や外壁の部材同士の隙間を埋めているゴム状の部材(シーリング材)を確認してください。
耐用年数は5〜10年程度であるため、築10年を超えると硬化やひび割れ、剥がれが高確率で発生します。
劣化したシーリングは、台風の激しい暴風雨の前では格好の「水の侵入口」となってしまいます。
小さな隙間であっても、強風によって押し込まれた雨水が室内へ一気に侵入するリスクを高めます。
バルコニーや屋上の床を歩いた際、フカフカとした浮いた感触や、踏み込むと沈むような違和感はないでしょうか。
これは防水層(ウレタンやFRP)の寿命が近づき、下地との間に水や空気が入り込んでいるサインです。
防水層が傷んだ状態で台風による大量の降雨を迎えると、逃げ場を失った雨水が階下の天井へと漏れ出します。
自室だけでなく、下の階の入居者へも被害が拡大するため、最もクレームが深刻化しやすい部位でもあります。
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セルフチェックを行ってみて「まだうちは大丈夫そうだ」と感じた方も、以下の3つの物理的・法的な理由だけはあらかじめ知っておいてください。
なぜなら、築10年目というのは一棟賃貸の経営において、防水リスクが跳ね上がる明確なターニングポイントだからです。
築10年というのは、単なる心理的な節目ではありません。
「住宅品質確保促進法(品確法)」により、新築時に義務付けられていた「雨水の浸入を防止する部分」に対する10年間の瑕疵担保責任(メーカー保証)が、このタイミングで満了を迎えます。
つまり、築10年以降に発生した防水の不具合は、すべてオーナー様が自己責任で修繕しなければならなくなります。
さらにこれと同時に、先述した外壁塗膜(10〜15年)、シーリング(5〜10年)、バルコニー防水(8〜12年)という3つの基幹部分の寿命が、奇妙なほど同じタイミングで一斉に到来します。
個別に「まだ大丈夫」と判断して先延ばしにしていると、保証が切れた直後にすべての弱点から同時に雨漏りが発生するという、最悪のシナリオを招きかねません。
「費用を抑えるために、気になるところだけを部分的に直せばいいのではないか」
そう考えるオーナー様も多くいらっしゃいます。
しかしながら、台風の暴風雨は建物の全方位から均等に負荷をかけてきます。
仮に外壁のひび割れだけを部分補修したとしても、隣接する古いシーリングが劣化したままであれば、結局そこから水が回り、翌年の台風で再び別の場所から雨漏りが発生します。
これでは、毎年どこかの修理に追われ、その都度足場代や部分補修費用を払い続ける「コストの泥沼」に陥ってしまいます。
建物全体を一括して修繕する大規模修繕こそが、こうした不安と無駄な出費を一度に、かつ根本から解決する唯一の方法です。
修繕と補修の違いや判断基準については、以下の記事で詳しく整理しています。
「補修工事をお願いしたら修繕が必要と言われた」「見積書に補修・修繕・改修・改良が並んでいるけど、何がどう違うの?」
補修と修繕は目的も規模も費用もまったく別物ですが、言葉だけ見ても区別がつきにくいですよね。業者の提案を受けるとき、違いが分からないままでは、その内容が妥当かどうかを確認する手立てがあ
マンションの修繕と補修の違い:判断基準と費用差を施工業者が実例解説
※なお、すでに過去の台風等によって明らかな被害(飛来物による破損など)が出ている場合は、火災保険の適用対象となる可能性もございます。
タムラ塗装では、こうした保険申請に関わる建物診断やアドバイスもサポートしておりますので、お気軽にご相談ください。
「来年の台風シーズン前に対策すればいいだろう」と楽観視していると、スケジュール的に手遅れになる可能性が極めて高いと言えます。
なぜなら、大規模修繕は発注してすぐに工事が始まるわけではないからです。
標準的な大規模修繕のスケジュール目安
| 工程 | 目安期間 |
| 建物診断・計画・予算検討 | 6ヶ月〜1年 |
| 施工会社の選定・契約 | 3〜6ヶ月 |
| 住人説明会・工事準備 | 1〜2ヶ月 |
| 実際の工事期間 | 3〜6ヶ月 |
このように、適切な計画から施工完了までには、トータルで1〜2年近くの歳月を要するのが一般的です。
したがって、来年の台風シーズン(6月〜9月)を「万全な状態」で迎えるためには、逆算するとまさに今、動き始めなければ間に合わないというのが現実的なリミットなのです。
「次の台風まで1年も待てない」「早急に対策したい」という場合も、まずはご安心ください。
現在の劣化状況をプロの目で優先順位づけし、リスクの高い箇所(シーリングや防水層など)だけを先行して手当てする『段階的プラン』のご提案も可能です。
まずは現在の正確な状態を知ることが先決です。
台風は「壊す」のではなく、もともとあった劣化を「露呈させる」
台風後は修繕業者が混み合い、対応遅延が二次クレーム・賃料減額につながる
台風前にオーナー様ご自身で確認できる危険サインが3つある
築10年は防水保証が切れ、建材の耐用年数が一斉に到来するタイミング
計画から工事完了まで1〜2年かかるため、今が動き始めのリミット
台風による入居者クレームの正体は、台風そのものの力ではなく、「見落とされていた既存の劣化の露呈」です。
これを放置することは、修繕費用の増大だけでなく、家賃の減額や優良な入居者の退去といった、賃貸経営の根幹を揺るがすリスクを抱え続けることを意味します。
台風が来てからバタバタと高額な緊急修繕費を支払い、入居者からの怒りの電話に怯える日々を送るのか。
それとも、今から計画的に先手を打ち、家賃収入を安定させて満室経営を維持するのか。
その明暗を分けるのは、今、所有されている建物の「本当の状態」を知るかどうかにかかっています。
足立区エリアで40年以上、累計4,000件超の信頼を積み上げてきたタムラ塗装が、オーナー様の利益を守るための確実な建物診断を実施いたします。
「まずは今の状態だけを客観的に見てほしい」という段階のご相談でも、喜んで対応させていただきます。
大切な資産を守り、次の台風シーズンを心から安心して迎えるための第一歩として、まずはお気軽に無料の建物診断をご活用ください。
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