屋根塗装の塗料はどれがいい？足立区の専門家が教える最適な選び方

「そろそろ自宅の屋根も塗り替えの時期かな…」 そう思って情報収集を始めたものの、「塗料の種類が多すぎて、何がなんだか分からない」「費用も安くないし、絶対に失敗したくない」と感じてはいませんか？

実は、屋根塗装で後悔しないための最も重要なポイントは、ご自宅の状況やライフプランに合った塗料を、ご自身で納得して選ぶことにあります。

この記事では、足立区・荒川区で40年以上にわたり4,000件以上の施工実績を持つ私たちタムラ塗装が、カタログスペックだけでは分からない「現場の本音」を交えながら、屋根用塗料の選び方をどこよりも分かりやすく解説します。

この記事でわかること

専門知識がなくても、あなたの家に本当に合う塗料が分かり、自信を持って最適な選択ができます。

屋根塗装で使われる塗料にはどんな種類がある？

屋根塗装で使われる塗料にはさまざまな種類がありますが、まずはどんな方法があるのか、全体像をシンプルに掴んでいきましょう。 現在、一般の住宅で使われる塗料は、価格や耐久性の違いから、大きく3つのグレードに分けられます。

主流は「シリコン」「フッ素」「無機」の3グレードです

屋根塗装で使われる塗料はたくさんありますが、実はプロの業者は、性能や価格に応じていくつかの「グレード」に分けて考えています。この「グレード」とは、主に塗料の寿命（耐用年数）によるランク分けのことです。

現在主流となっている3つのグレードについて、耐用年数の目安と費用感をあわせて下の表にまとめました。 ※一般的な30坪の戸建て（屋根面積60〜80㎡）で塗装した場合の、足場代を含んだおおよその費用総額です。

グレードの目安	塗料の種類	耐用年数の目安	価格の目安（足場代込み・30坪の場合）	特徴
標準グレード	シリコン塗料	10～15年	40〜60万円	価格と耐久性のバランスが良い、最も標準的な塗料。
高耐久グレード	フッ素塗料	15～20年	50〜70万円	美しい外観を長く保てる、ワンランク上の高耐久な塗料。
超高耐久グレード	無機塗料	20年以上	60〜80万円	塗り替えを最小限にしたい方向けの、トップクラスに高耐久な塗料。

多くの専門業者が、お客様の予算やご希望に合わせて、この3つのグレードの中から最適なものを提案しています。 塗料は一般的に、グレードが高く（耐久性が高く）なるほど、価格も上がる傾向にあります。まずはこの3つのグレードを軸に考えると、塗料選びがぐっと分かりやすくなります。

補足：今ではあまり使われないアクリル・ウレタン塗料とは？

塗料の中には、「アクリル塗料」や「ウレタン塗料」といった種類もあります。 これらはかつて主流だった時代もありましたが、現在では一般住宅の屋根塗装で使われることはほとんどありません。

理由としては、耐用年数が5〜10年程度と、主流の3グレードに比べて著しく短いためです。 塗装工事には塗料代のほかに足場代などもかかるため、すぐに塗り替えが必要になるアクリルやウレタンは、長期的に見るとかえって割高になってしまうのです。

もし業者からこれらの塗料を提案された場合は、なぜその塗料を選ぶのか、理由をしっかりと確認することをおすすめします。

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「あと何年住むか」で選ぶ

最も合理的で大切なのが、「この家にあと何年住むか？」というご自身のライフプランから逆算して考えることです。

屋根塗装の費用には、塗料代のほかに、どうしても「足場代」が15万〜25万円ほどかかります。 つまり、耐用年数が短い塗料を選ぶと、塗り替えの回数が増え、その都度足場代がかかってしまうのです。

なお、足立区にお住まいの方は、屋根の葺き替え工事に対して住宅改良助成制度（最大30万円）が利用できる場合があります。

詳しくはこちらの記事でご確認ください。

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【定番】シリコン塗料（耐用年数：10〜15年）

10〜15年以内に住み替えや建て替えの可能性があるなら、シリコン塗料が最もコストの無駄がなく経済的です。

シリコン塗料は、現在の屋根塗装で最も多く選ばれている、まさに「定番」の塗料です。 一番の魅力は、価格と耐久性のトータルバランスが非常に優れている点にあります。

「10年以上の耐久性は欲しいけれど、費用はできるだけ抑えたい」という、多くの方のご要望に最も応えやすい塗料といえるでしょう。 私たちも、お客様から「どの塗料が良いか分からない」とご相談いただいた際には、まずこのシリコン塗料を基準にご提案することが多いです。

足立区でのシリコン塗料を使用した屋根塗装の実際の施工事例をご覧いただけます。価格と耐久性のバランスが取れた仕上がりをご確認ください。

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【高耐久】フッ素塗料（耐用年数：15〜20年）

20年以上、今の家に長く住み続けるご予定なら、フッ素塗料がおすすめです。初期費用は高くても、塗り替え回数を減らせるため、足場代を含めたトータルコストを抑えられる可能性が高くなります。

フッ素塗料は、シリコンよりワンランク上の高い耐久性を持つ塗料です。 耐用年数が15年〜20年と長いため、塗り替えの回数を減らすことができます。 さらに、塗料の表面が非常に滑らかで、汚れが付きにくいという大きな特長があります。

雨が降ると、汚れが一緒に洗い流される「セルフクリーニング機能」も期待できるため、長期間にわたって塗りたてのような美しい外観を保つことができるのです。 「せっかく綺麗にするなら、その美しさを長く楽しみたい」「交通量の多い道路沿いで、汚れが気になる」といったお客様には、フッ素塗料が最適です。

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【超高耐久】無機塗料（耐用年数：20年以上）

「一度の工事で、できるだけ長持ちさせたい」という方には、トップクラスの耐久性を誇る無機塗料が最適です。

主成分にガラスや石といった無機物を含んでいるため、紫外線による劣化がほとんどなく、製品によっては20年以上の驚異的な耐用年数を実現します。

カビや苔の発生も強力に抑えるため、「この先、塗装のことで悩みたくない」という方に選ばれています。

ただし、無機塗料はその性能の高さから非常に高価であること、そして塗膜が硬いという特性上、施工には極めて高い技術力が求められるという側面も持ち合わせています。

足立区での無機塗料を使用した屋根塗装の実際の施工事例をご覧いただけます。プレミアム無機塗料の美しい仕上がりと長期間の耐久性をご確認ください。

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また、外壁も同時に塗装する場合は、屋根の塗料を外壁よりも少しグレードの高いものにしておくと、次のメンテナンスのタイミングが揃いやすく、無駄な出費を防ぐことにつながります。

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求める機能性で選ぶ

最近の塗料には、お住まいをより快適にするための「付加機能」を持ったものが増えています。 特に人気が高いのが、夏の厳しい暑さ対策にうってつけの「遮熱塗料」です。これは、太陽光に含まれる熱エネルギー（近赤外線）を効率よく反射することで、屋根の表面温度が上昇するのを抑える機能を持つ塗料です。

夏の暑い日には、屋根の表面温度は60〜80℃にも達することがあります。 遮熱塗料で塗装することで、この温度上昇を15〜20℃も抑制でき、結果として2階の部屋の室温上昇を和らげる効果が期待できます。

「夏場の2階の部屋が蒸し風呂状態で、エアコンがなかなか効かない……」

このような悩みを抱える方には、遮熱塗料が特に有効です。 遮熱塗料は太陽光の熱エネルギーを反射することで、屋根の表面温度上昇を抑制し、結果として室内の温度上昇を和らげる効果が期待できます。

特に夏の暑さが厳しい足立区・荒川区周辺エリアでは、遮熱塗料は光熱費の削減にもつながる、非常に価値のある選択肢といえます。

なお、足立区では遮熱塗装に対して省エネリフォーム補助金（工事費用の1/3、上限5万円）が利用できる場合があります。詳しくはこちらの記事でご確認ください。

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屋根材との相性で選ぶ

お住まいの屋根に使われている「屋根材」によっても、適した塗料は変わってきます。 ここでは、代表的な屋根材との相性をご紹介します。

スレート（コロニアル、カラーベスト）

日本の戸建てで最も普及している屋根材です。素材自体が安定しており、特殊な下地処理なども必要としないため、ほとんどの塗料と相性が良いのが特長です。その中でも、価格と耐久性のバランスに優れたシリコン塗料で十分な性能を発揮しますが、より長持ちさせたい場合はフッ素塗料もおすすめです。

ガルバリウム鋼板などの金属屋根

軽量で耐久性の高い金属屋根ですが、一番の課題は錆（さび）の発生です。そのため、まずは錆の発生を抑える「下塗り」を丁寧に行った上で、塗料をしっかりと密着させることが何よりも重要になります。また、金属は熱を吸収しやすい性質があるため、太陽光を反射して屋根の温度上昇を抑える遮熱塗料との相性が抜群で、その効果を最大限に引き出すことができます。

セメント瓦・モニエル瓦

セメントを主成分とする瓦で、瓦自体には防水性がなく、表面の塗装によって防水機能が保たれています。そのため、塗膜が剥がれると瓦自体が水を吸って劣化してしまうため、定期的な塗り替えが欠かせません。塗装の際は、セメント素材にしっかりと密着し、高い防水性を発揮するセメント瓦専用の塗料で、瓦の質感を損なわないように塗装することが重要です。

一方で、昔ながらの陶器瓦（釉薬瓦）は、瓦自体に色が付いており非常に耐久性が高いため、基本的に塗装の必要はありません。

 

このように、屋根材に合った塗料を選ぶことは専門的な知識が求められます。 最終的には、専門家が実際の屋根の状態を診断した上で、最適な塗料を選ぶのが最も確実です。

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塗料選びでよくある質問（Q&A）

最後に、お客様からよくいただく塗料選びに関する質問にお答えします。

Q. 水性塗料と油性（溶剤）塗料、どちらが良いですか？

臭いが少なく、ご近所へ配慮できる「水性塗料」がおすすめです。

かつては「耐久性なら油性」といわれていましたが、近年の技術開発により水性塗料の性能は格段に向上し、耐久性も油性と遜色ない製品が数多く登場しています。 そのため、住宅が密集している都内の環境を考慮し、私たちもお客様とご近所の皆様の負担が少ない水性塗料を第一にご提案しています。

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Q. 艶ありと艶なしはどう違いますか？機能面での差は？

機能面では、「艶あり」の方が、耐久性と防汚性（汚れにくさ）において少し有利です。

理由は、艶のある塗料は表面がツルツルしているため。汚れが付着しにくく、紫外線も反射しやすいため、塗膜の劣化をわずかに遅らせる効果が期待できます。

とはいえ、その差は絶対的なものではありません。最近では艶なしでも十分に高い耐久性を持つ塗料も増えていますので、外壁とのデザインのバランスや、お客様の好みに合わせて、落ち着いた雰囲気がお好みであれば「艶なし」や、光沢を少し抑えた「3分艶」などを選んで全く問題ありません。

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最適な塗料選びは、信頼できる地元の専門家への相談から始めましょう

ここまで、屋根塗装で使われる塗料の種類から、プロの選び方のポイント、そしてそれぞれのリアルな評価まで解説してきました。 この記事を通して、ご自身の家に合いそうな塗料のイメージが、少しずつ具体的になってきたのではないでしょうか。

この記事ポイント

塗料選びで最も大切なのは、カタログのスペックだけで判断するのではなく、「あなたの家の現在の状態」や「これからの暮らし」に、本当に合った塗料を選ぶことです。

私たちタムラ塗装は、足立区・荒川区に密着して40年以上、4,000件を超えるお住まいの塗装を手掛けてきました。 豊富な経験を持つプロの目であなたのお住まいをしっかりと診断し、ご要望を丁寧にお伺いした上で、最適な塗料プランをご提案いたします。

ご相談や診断、お見積もりは無料です。 しつこい営業も一切いたしませんので、屋根の塗料選びで迷ったら、ぜひ一度、お気軽に私たちにご相談ください。