小規模マンションの大規模修繕:動こうと思ったときに押さえておきたい知識と実例


小規模マンションの大規模修繕:動こうと思ったときに押さえておきたい知識と実例

小規模マンション(30戸以下程度)の管理組合役員や物件オーナーの方で、「大規模修繕の費用がどのくらいかかるのか分からない」「小規模だと負担が大きいと聞いて不安」「どの業者に頼めばいいか分からない」と感じていませんか。

小規模マンションでは、戸数が少ないため固定費(足場・設備更新など)を少ない世帯で割ることになり、1戸あたり100万円を超える負担が一般的です。

さらに、管理会社任せにするとしなくても良い工事などで相場より割高になる、といった今じゃなくていいような費用もかかってくるケースもあります。

しかし、適切な業者選定により低コストで高品質な大規模修繕を実現することも可能です。

この記事では、小規模マンションの大規模修繕で本当にかかる費用と、適正価格で工事を成功させるための具体的な方法をタムラ塗装の東京都内の実際の施工実績も交えて解説します。

この記事でわかること
  • 小規模マンションの費用相場と内訳
  • 固定費が割高になる理由と、費用を抑える5つの方法
  • 管理会社任せ・談合・手抜き工事の4つのリスクと対策
  • 業者選定で確認すべき5つのチェックポイント
  • 修繕積立金の適正額と資金不足時の対応策

株式会社タムラ塗装は、創業45年以上、東京都内で累計4,000件以上の施工実績を持ち、マンションだけでなく朝日信用金庫様、城北信用金庫様、ブラジル大使館様など、高い信頼性を要求される施設での大規模修繕も手がけています。

この記事を書いた人
田村 正人(たむら まさと)

タムラ塗装 代表取締役社長 / 職人歴10年 / 一級塗装技能士保有
高校を卒業と共に外壁塗装業界へ。先代(親方)のようにいつも「お客さまに喜んでもらえる会社をつくる」をモットーに、お客様はもちろん、一緒に働く仲間や家族に対して思いやりを持って過ごせる会社を目指す。

目次

小規模マンションの大規模修繕は何をいつ行う?

小規模マンション(30戸以下程度)で大規模修繕を検討する際、まず知っておくべきは「何をするのか」「いつやるのか」です。このセクションでは、大規模修繕の基本的な全体像を把握しておきましょう。

【大規模修繕とは】建物の性能を新築時に戻す大掛かりな改修工事

大規模修繕とは、建築基準法上「建築物の主要構造部(壁・柱・梁・床・屋根・階段)の過半(1/2超)を修繕する工事」と定義され、国土交通省は「建物・設備の性能を新築時と同等に維持・回復させる計画的な改修工事」と位置づけています。実施周期は築12〜15年ごとが一般的です。

なぜ大規模修繕が必要なのか。主な理由は3つあります。

資産価値の維持: 外観劣化・設備老朽化を放置すると資産価値低下に直結。定期修繕で中古市場評価・入居率低下を防ぐ

安全性・耐久性の確保: 外壁タイル剥落、鉄部錆びによる強度低下、雨漏り等を防ぐ。落下事故・漏水被害を未然に防止

将来的なコスト削減: 適切な時期の修繕で大規模不具合を防ぎ、余計な改修費用を抑制。先延ばしや手抜き工事は二重工事で総費用倍増のリスク

外壁・防水・給排水管など6つの主要工事を行う

大規模修繕では、建物全体にわたるさまざまな工事が実施されます。主な工事項目と内容は以下の通りです。

工事種別 主な内容 費用割合の目安
仮設工事 足場の組立・解体、養生シート設置、防犯ネット・メッシュシート設置 約15~25%
外壁工事 ひび割れ補修、タイル注入補修・張替え、外壁塗装の塗り替え、目地シーリング打替え 約30~40%
防水工事 屋上・ルーフバルコニー・各戸バルコニーの防水層改修(ウレタン塗膜防水、シート防水など)、バルコニー床や共用廊下の長尺シート張替え 約10~15%
鉄部塗装工事 手すり・階段・鉄扉・配管類のケレン作業(錆落とし)、錆止め塗装、上塗り塗装 約10%
共用部改修工事 エントランス・廊下・階段の床・壁・天井の仕上げ更新、照明のLED化、宅配ボックス新設など
給排水設備工事 給水管・排水管のライニング工事、一部配管交換 約5~10%
特に重要な工事
  • 防水工事: 放置すると鉄筋腐食やコンクリート爆裂に繋がる
  • 外壁工事: 費用割合最大。建物の防水・美観を左右
  • 鉄部塗装: 錆び進行で構造強度が損なわれる

その他の工事: 外構(駐車場・フェンス)、照明・インターホン更新、防火設備点検等。エレベーターリニューアルは1基約1,000万円で、小規模マンションほど1戸あたり負担が重い。

築12〜15年ごとの周期実施が基本(劣化症状で判断)

国土交通省の調査では「約7割のマンションが12~15年周期で大規模修繕工事を実施」と報告されています。

出典:マンション総合調査(国土交通省)

実施時期の目安
  • 1回目:築12〜15年
  • 2回目:築24〜30年
  • 3回目以降:12〜15年ごと

長期修繕計画書で周期は決められますが、実際は建物の劣化状況で柔軟に判断します。劣化が少なければ延期、激しければ前倒しも検討。修繕委員会や専門家による定期的な建物診断で、外壁・屋上・設備の状態に応じてタイミングを判断しましょう。

劣化症状 どんな状態か 放置した場合のリスク
外壁のひび割れ
(クラック)
幅0.3mmを超える大きなひび割れ。錆びた鉄筋の茶色い滲み(錆汁)が出ることも 雨水侵入により躯体内部の鉄筋腐食、コンクリート片の剥落、構造耐力低下
チョーキング現象 外壁塗装面を手で触ると白い粉が付着 外壁塗装の防水性能低下。塗り替え時期のサイン
タイルの浮き・剥がれ 接着力が低下してタイルが浮く、割れ・欠けが生じる 裏側への雨水浸入、さらなるタイル剥落、落下の危険
屋上防水層の膨れ・破断 防水シートが膨れたり切れたりする。最上階天井に雨染み 雨水侵入により下階への漏水事故
鉄部の深刻な錆 赤錆が流れ出る、塗膜が剥がれて膨れる、手すりがグラグラする 鉄の断面減少による強度低下、安全性の喪失
コンクリートの爆裂
(スパリング)
表面が剥落・破裂し、鉄筋が露出する 破片落下の危険、構造体の劣化進行

その他の劣化症状: シーリング劣化、雨漏り跡、天井シミ、給排水管漏水・水圧低下、赤水発生など。これらの症状が見られたら早めに専門業者に調査・診断を依頼し、長期修繕計画を定期的に見直しましょう。立地条件や使用材料により周期は前後します。

【小規模マンション大規模修繕の費用相場】東京都内30戸以下の実績

「いったいいくらかかるのか」——これが、管理組合の皆様がもっとも知りたい情報でしょう。

ここでは、小規模マンションの大規模修繕にかかる費用の目安を、建物規模別・工事項目別に解説します。

相場感を把握しておけば、業者から提示される見積もりの妥当性を判断できるようになります。後ほど、実際の施工事例もご紹介します。

国交省データ:1戸あたり100万〜150万円が一般的

国土交通省のQ&Aによれば、マンション大規模修繕工事の費用は「1戸あたり100万~250万円程度」が目安で、平均的には100~150万円/戸のレンジに収まります。

出典:マンション管理・再生ポータルサイト(国土交通省)

小規模マンション(10〜30戸)の費用目安
  • 総額:2,000万〜5,000万円程度
  • 1戸あたり:100万円超が一般的
  • 30戸規模:約3,500万円が典型例
注意点
  • 2020年代後半は人件費・資材費高騰で以前より1〜2割上昇
  • 都市部は全国平均より割高
  • 2回目以降は給排水管更新等で初回の約1.3倍以上になる傾向

外壁30〜40%、防水10〜15%(費用の内訳)

国土交通省調査によると、大規模修繕の工事費内訳では外壁関係工事が最も高い割合を占め、次いで屋上・防水工事が高くなっています。一般的な費用配分例は以下の通りです。

  • 外壁工事: 約30~40%(外壁クラック補修、塗装、シーリング更新など)
  • 屋上防水工事: 約10~15%(屋上防水層の改修、防水トップコート塗り替え等)
  • 鉄部塗装工事: 約10%(手すり・階段・扉など鉄部の塗り替え)
  • 共用部仕上げ改修: 約10~15%(廊下床材張替え、天井壁の塗装、照明更新等)
  • 設備改修工事: 約5~10%(給排水管の更生・交換、ポンプや受水槽の更新等)

出典:マンション大規模修繕工事に関する実態調査(国土交通省)

上記はあくまで一例であり、建物ごとの劣化状況や実施範囲によって割合は大きく変動します。例えば外壁がタイル張りか吹付塗装かで外壁工事費は変わりますし、設備更新を含めるか否かでも配分は異なります。

上記主要工事以外に、「諸経費」として現場管理費や一般管理費、保証料などが発生し、これらが総費用の約10~15%前後を占めます。また仮設工事費(足場・養生等)は15~25%程度と高額で、「思ったより足場代が高い」と感じる住民も多い項目です。しかし足場の品質は工事品質や安全に直結するため、仮設費を単純に削減するのは適切ではないとされています。

専門コンサルタントに調査・設計・工事監理を委託する場合、その費用は一般に総工事費の5~15%程度が相場です。5000万円の工事なら250万~750万円ほどが設計監理費となります。設計監理方式で適正な工事を期すには必要経費ですが、業務範囲が不明確だと重複作業や不足が起きるため、契約時に範囲を明確化することが大切です。

建物の高さ・劣化具合・材料グレードで変動

大規模修繕費用は、いくつかの要因で大きく変動します。主な要因は以下の5つです。

  • 建物の規模・高さ: 高層になるほど足場組立の手間や高所作業対策費用が増加し、工事費も上がります。建物形状が複雑(L字型や中庭がある等)だと足場を組みにくく、費用増要因になります。
  • 劣化の程度: 経年劣化が激しいほど補修範囲・数量が増え、費用もかさみます。下地補修が想定以上に必要になれば追加費用(予備費の消化)に繋がります。
  • 仕様・グレードの選択: 使用材料や仕上げのグレードによって単価は変わります。例えば外壁塗装で高耐久なフッ素塗料にするとシリコン塗料より費用が高くなります。バリアフリー化や省エネ化など付加的な改良工事を盛り込めばその分費用は増えます。
  • 地域差・時勢: 都市部では職人の人件費や資材運搬費が地方より高めで、同じ内容でも地方より1~2割費用が高いことがあります。また景気動向や資材価格の高騰により、見積もり取得時期によっても金額が変わり得ます。
  • 業者の種類: ゼネコン・管理会社経由と直接施工会社でも価格差が大きく、中間マージンの有無で10〜20%の差が出ることもあります。
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小規模マンションでの大規模修繕は特有の課題も

費用相場が分かったところで、小規模マンションならではの課題も知っておきましょう。

「費用負担が大きくなる」という話を耳にしたことがあるかもしれません。実際、小規模マンションには一般的な建物の外壁塗装などでは起きづらい特有の課題があります。

固定費を少ない戸数で割るため、1戸あたりの負担が大きい

小規模マンションの大規模修繕が課題となる理由は、費用の構造にあります。

大規模修繕には「固定費」(足場、仮設工事等)と「変動費」(塗装面積等)があり、固定費は戸数に関係なくほぼ一定です。そのため、少ない世帯数で割ると1戸あたりの負担が大きくなります。

具体例: エレベーター更新工事は1基約1,000万円。10戸なら各戸100万円負担、50戸なら各戸20万円負担。

この構造は避けられませんが、だからこそ小規模マンションでは、資金計画と業者選定が重要になります。

資金不足・業者選定・合意形成が課題に

小規模マンションには特有の注意点があります。主なポイントは以下の3つです。

1. 資金計画の不足リスク 1戸あたり修繕費が高額になるため、長期修繕計画で適切に積立金を設定していないと資金不足に陥りやすいです。この資金不足は大きな課題なので、後ほど詳しく解説します。。

2. 発注・業者選定上の課題 小規模マンションでは管理組合自体が専門知識を持たないケースが多く、管理会社任せで修繕を進めてしまうことがあります。その場合、競争入札が行われず割高な契約になりがちです。戸数が少ないからこそ複数社から見積もりを取るなど、慎重な業者選定が必要です。

3. 住民合意形成のハードル 30戸以下程度では各戸の負担増が大きいため、修繕積立金の値上げ提案などに対する抵抗も強く出る傾向があります。理事のなり手不足で合意形成が停滞することもあります。早期から情報共有と合意形成に努めることが重要です。1戸の滞納が全体に大きく影響する点も注意が必要です。

このような課題があるからこそ、次のセクションでは「どう準備するか」「どう対策するか」を具体的に解説していきます。

修繕積立金はいくら必要?資金不足への備え方

大規模修繕をすべて計画通りに実施するには、資金不足も課題だと挙げたように、そもそも適切な修繕積立金の計画が欠かせません。

「うちのマンションは積立金が足りるのか?」「なぜ資金不足になるのか?」——このセクションでは、積立金の適正額と、資金不足の原因・確認方法を解説します。

国交省ガイドライン:小規模は335円/㎡・月(70㎡で2.3万円)

国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」(令和6年6月改定、データは令和3年度調査に基づく)による目安は以下の通りです。

規模 積立金目安(㎡単価) 70㎡住戸の月額
小規模(延床5,000㎡未満) 335円/㎡・月 約23,450円
大規模(延床20,000㎡以上) 255円/㎡・月 約17,850円

出典:マンションの修繕積立金に関するガイドライン(国土交通省)

小規模マンションの目安:月額1万円〜1.5万円/戸

築年数や設備状況に応じて適宜増減が必要です。ガイドラインでは将来的な負担急増を避けるため、早期から平準化積立を推奨。小規模マンションは早め早めに積立金計画を見直し、数年おきに値上げして十分な水準に引き上げておくことが重要です。

なぜ資金不足になるの?よくある4つの原因

適切な積立金計画を立てていても、資金不足に陥ってしまうマンションは少なくありません。主な原因は以下の4つです。

原因1:積立金の設定額が最初から不足している

新築分譲時に、販売しやすくするために積立金を低く設定されているケースがあります。「月5,000円で大丈夫」と言われて購入したものの、実際には月1万5,000円必要だった、というケースも珍しくありません。築10年を過ぎた頃に「積立金が全然足りない」と気づくパターンです。

原因2:長期修繕計画の見直し不足

長期修繕計画は、5年ごとに見直すことが推奨されていますが、実際には「分譲時に作ったきり一度も見直していない」というマンションも多くあります。その間に物価が上昇し、工事費も高騰。計画上は「1,000万円で足りる」はずが、実際の見積もりは「1,500万円」になってしまいます。

原因3:予想外の劣化が発覚

外壁の裏側のコンクリートが想定以上に劣化していた、配管が思った以上に錆びていた——工事に入ってから発覚する劣化により、補修範囲が拡大するケースです。「見積もりでは700万円だったのに、工事中に追加で300万円請求された」という事態になります。

原因4:滞納者の存在(小規模マンションは1戸の影響が大きい)

30戸のマンションで1戸が滞納すれば、全体の約3%の収入が失われます。これが3戸になれば約10%。小規模マンションでは、1戸あたりの影響が大きいため、数戸の滞納で資金計画が大きく狂ってしまいます。

うちのマンションは資金不足?確認する方法

「大規模修繕をしたいけど、そもそも資金が足りるかどうか分からない…」

資金不足かどうかは、以下の3ステップで確認できます。

ステップ1:長期修繕計画を確認する

長期修繕計画書には、「次回大規模修繕時にいくら必要か(取り崩し予定額)」が記載されています。例えば「築15年目に1,200万円」など。

ステップ2:現在の積立金残高を確認する

管理組合の会計報告で、現在の積立金残高を確認します。例えば「現在500万円」など。

ステップ3:予測残高と必要額を比較する

次回大規模修繕までに、あとどれだけ積み立てられるかを計算します。

計算例
  • 現在の積立金残高:500万円
  • 月額積立金:1万円/戸 × 30戸 = 30万円/月
  • 大規模修繕まで残り5年(60ヶ月)
  • 5年後の予測残高:500万円 + 30万円 × 60ヶ月 = 2,300万円
  • 必要額(長期修繕計画):1,200万円

→ この場合は余裕あり。

しかし、予測残高が必要額を下回る場合は、資金不足です。早急に対策が必要になります。

【重要】 長期修繕計画が古い場合は、工事費が計画より高くなっている可能性があるため、専門業者に最新の概算見積もりを依頼することをおすすめします。

費用負担を軽減する5つの方法

資金不足が分かったら、次は「どうやって負担を軽減するか」です。

積立金が不足している場合でも、工事費を抑える方法や、資金調達の選択肢があります。ここでは、実践的な5つの方法をご紹介します。

方法1:複数社見積もりで適正価格を確認

最低3社から見積もりを取ることで、適正価格のラインが見えてきます。1社だけの見積もりでは、その価格が高いのか安いのか判断できません。

見積もり比較時は、金額だけでなく、工事内容・使用材料・保証内容を総合的に判断しましょう。極端に安い見積もり(相場より30%以上安い)は、手抜き工事のリスクがあるため要注意です。

複数社を比較することで、「管理会社の推薦業者が相場より20%高かった」といった事実が見えてきます。

方法2:補助金・助成金の活用

自治体によっては、マンション大規模修繕に対する補助金・助成金制度があります。東京都内の自治体では、外壁改修や省エネ改修に対して工事費の10〜20%程度を補助するケースも。例えば1,000万円の工事なら、100万〜200万円の補助を受けられる可能性があります。

主な制度例
  • 足立区「住宅改良助成制度」: 特定工事に対し工事費の20%(上限30万円)を補助
  • 東京都: 耐震改修に補助金や固定資産税減額の優遇措置

ただし、補助金は申請手続きが複雑で、着工前の申請が必須、工事内容や使用材料に指定がある、予算枠が限られているため早い者勝ちなど、いくつか注意点があります。申請のタイミングを逃すと受給できないため、工事計画の段階で自治体の制度を確認し、申請スケジュールを組み込んでおくことが重要です。

【タムラ塗装のサポート】 タムラ塗装では、補助金・助成金の申請サポートも行っています。どの制度が利用できるか、申請に必要な書類は何か、着工スケジュールをどう組むべきかなど、具体的にアドバイスします。申請書類の作成や必要書類の準備もサポートしますので、お気軽にご相談ください。

方法3:工事内容の優先順位を見極める

全ての工事が必須ではありません。劣化状況に応じて優先度を判断し、今回必ず実施すべき工事と、次回に延期できる工事を見極めることで、費用を抑えられます。

優先度の判断例
  • 今回必須: 劣化の激しい外壁・防水(雨漏りや構造劣化のリスク)
  • 次回延期可能: 給排水管更新(劣化が軽微な場合)、タイル撥水塗装(劣化が軽微な場合)

ただし、闇雲な仕様ダウンは将来の維持費増につながる恐れもあるため、信頼できる技術者の助言を基に判断しましょう。専門業者に現地調査・診断を依頼し、優先度の高い工事と低い工事を明確にしてもらうことが重要です。

方法4:管理組合で借入・一時金徴収を検討

積立金だけで工事費を賄えない場合は、借入や一時金徴収を検討します。

借入:住宅金融支援機構の「マンション共用部分リフォーム融資」 管理組合が必要資金を一括で借り入れ、各戸は長期(最長15年程度)で償還する仕組みです。固定金利で計画が立てやすく、金利は1~2%台程度。地方自治体によっては融資あっせんや利子補給制度もあるため、地元自治体の制度を調べてみましょう。

一時金徴収: 不足額を区分所有者から一時金として徴収します。ただし住民の金銭負担が一度に大きくなるため合意形成が難しい場合もあり、融資制度との併用も検討されます。

方法5:直接施工会社に依頼(適切な業者選択)

管理会社や元請けゼネコンを介さず、専門工事会社へ直接発注することで、中間マージン分のコスト削減が可能です。

コスト削減効果: ゼネコン・管理会社経由と比べて10〜20%削減

例えば1,000万円の工事なら、100万〜200万円のコストダウンが期待できます。タムラ塗装のような100%自社施工の会社は、下請けに丸投げせず、品質も担保しながらコストを抑えられます。

ただし、「直接施工会社」といっても、どこでもいいわけではありません。小規模マンションの大規模修繕実績があり、管理組合との丁寧なコミュニケーションができる会社を選ぶことが重要です。次のセクションでは、実際にどのような工事が行われ、いくらかかったのか——東京都内の小規模マンションでのタムラ塗装での施工事例を具体的にご紹介します。

日頃から外壁や設備の予防保全を行い、長期修繕計画を毎年の総会で見直すことで、物価変動や建物の最新コンディションを反映させ、計画的に準備できるようになります。余裕を持った発注が、結果的に適正価格での工事実現につながります。

業者選びで知っておくべき4つのリスク

ここまで、費用を抑える方法をいくつか紹介してきました。複数社から見積もりを取る、直接施工会社に依頼する、補助金を活用する——これらはどれも有効な手段です。

しかし、「なぜこれらの方法が必要なのか」を理解していないと、つい「面倒だから管理会社に任せよう」「知り合いの業者に頼めばいいや」と安易な判断をしてしまいがちです。

実際、大規模修繕では業者選定を誤ると想定外のリスクに直面し、数百万円単位の損失を被るケースも少なくありません。ここでは、よくある失敗例を4つ紹介します。

リスク1:管理会社任せで20〜30%割高になる

管理会社の中間マージン(約20%)が上乗せされ、競争原理が働きません。管理会社が推薦する1社だけで決めてしまうと、その見積もりが適正かどうか判断する材料がありません。

1,000万円の工事なら、中間マージンだけで200万円。この200万円は、工事の品質向上には一切使われず、ただ管理会社の利益になるだけです。比較する相手がいなければ「高いのか安いのか」すら分かりません。

リスク2:談合・バックマージンで数百万円の損失

コンサルタントと施工業者が結託し、工事金額の10〜20%をキックバックするケースがあります。「専門家が言うなら間違いない」と思い込むのは危険です。

相場5,000万円の工事が6,000万円になっても、比較対象がなければ気づけません。国土交通省のデータで「1戸あたり100万〜150万円」という相場感を持っていれば、「この見積もりは明らかに高すぎる」と気づけます。コンサルタントが推薦する業者以外からも見積もりを取れば、不自然な価格差が浮き彫りになります。

リスク3:手抜き工事で数年後に倍の出費

材料の質を落とす、工程を省略するなどの手抜き工事により、数年で塗膜剥離・漏水が発生。「100万円安くなった!」と喜んで契約したら、3年後に塗装が剥がれて再施工に800万円——これでは本末転倒です。

手抜き工事の怖さは、契約時には分からず、数年後に問題が表面化することです。しかも保証期間を過ぎていれば、すべて自己負担。極端に安い見積もり(相場より30%以上安い)には、必ず理由があります。

中間マージンをカットした「直接施工会社」は確かにコストを抑えられますが、下請けに丸投げせず自社で施工する体制があるかどうかが鍵です。安さだけで選ぶのではなく、施工体制と保証内容をセットで確認しましょう。

リスク4:相場不明で不要工事を盛り込まれる

管理組合の相場感不足につけ込み、不要な工事を水増しや、工事途中で追加請求を行う業者がいます。「これも必要です」「あれも追加した方がいいです」と言われるがままに工事を増やしていくと、気づけば予算を大幅にオーバーします。

全ての工事が必須ではありません。劣化が激しい外壁・防水は今回必須でも、劣化が軽微な給排水管更新やタイル撥水塗装は次回に延期できるかもしれません。信頼できる専門家に現地調査を依頼し、優先順位を明確にしてもらえば、不要な工事を見抜けます。

また、工事中の追加請求は特に断りづらいもの。契約時に「追加工事は必ず事前承認と書面合意が必要」と明記しておけば、一方的な増額を防げます。

これらのリスクを避ける:業者選定で確認すべき5つのチェックポイント

上記のリスクを避けるため、業者選定時には以下の5つのポイントを事前に確認しておきましょう。

ポイント1:複数社見積もりと相見積もりの徹底

最低3社から見積もりを取り、工事内容を統一した仕様書で比較します。国土交通省のデータで「1戸あたり100万〜150万円」という相場感を把握しておけば、「これは明らかに高すぎる」と気づけます。管理会社やコンサルタントが推薦する業者以外からも独自に見積もりを取り、推薦業者の価格が本当に適正かどうかを確認しましょう。

ポイント2:実績と経験

小規模マンションの大規模修繕実績があるか確認します。信用金庫や公共施設など、信頼性の高い施設での実績があればなお良いです。施工事例の写真や、過去の管理組合からの評価なども参考になります。

ポイント3:施工体制

自社施工か下請け任せかを確認します。100%自社施工なら品質とコストの両面で安心です。下請けに丸投げする業者は、現場管理が行き届かず、手抜き工事のリスクが高まります。

ポイント4:見積もりの透明性

工事項目・使用材料・保証内容が明記されているか確認します。項目ごとに数量・単価・金額が明示されているかチェックしましょう。「一式○○万円」ではなく詳細な内訳があるか、極端に安い見積もり(相場より30%以上安い)は理由を確認することが重要です。

ポイント5:契約書と保証内容

工事保証(5〜10年)の期間・範囲を確認します。防水や塗装には通常5~10年程度の保証が付きますが、その期間・範囲、万一の不具合時の補修対応を確認しましょう。また、契約書に増額時の手順(事前承認、書面合意など)を明記し、コンサルタントに利益相反がないことを誓約する書面を提出させることも有効です。

タムラ塗装の施工事例:5つのポイントを満たす東京都内の実績

ここまで業者選びのポイントについて解説してきました。では、これらのポイントを満たす業者とは、実際にどのような工事を行っているのでしょうか。

タムラ塗装は創業40年以上、累計4,000件超の施工実績を持つ100%自社施工の会社です。東京都内の小規模マンションでも多数の実績があります。マンションだけでなく朝日信用金庫様(5支店)、城北信用金庫様、ブラジル大使館様など、高い信頼性を要求される施設での大規模修繕も手がけてきました。

ここでは、実際に手がけた施工事例と、上記の5つのポイントとの関連をご紹介します。

CASE 1:東京都足立区 築50年マンション

1万枚超のタイル修繕を含む大規模修繕

建物概要 築50年小規模マンション
工期 92日間
費用目安 700万〜1,400万円
工事内容 タイル張替・注入工事、シーリング打替、外壁防水塗装(セブンウォール5工程)、共用部塗装
【お客様の声より】

「以前自宅と他に管理している建物の塗装工事をお願いしていて、その時にとても印象が良かったので再びお願いしました」
「居住者様とのやりとりも手紙や掲示物でうまく連携を取ってくださり助かりました」
「日曜日に記録的な強風で足場シートが一部取れた際、すぐに田村さんに電話をすると1時間以内に自ら直しに来てくださり、本当に安心しました」

CASE 2:東京都江東区 タイル1万枚超の大規模マンション

外壁タイル1万枚超の張替を伴う全面改修

建物概要 小規模マンション(タイル外壁)
工期 75日間
費用目安 900万〜1,800万円
工事内容 屋上ウレタン防水通気緩衝工法、外壁タイル1万枚超の貼替、シーリング打替、モルタル壁塗装
【お客様の声より】

 「過去に複数の物件で大規模修繕工事を依頼しているため、安心して工事をお願いする事ができました」
「工事開始時の打診調査報告の際に1万枚を超えてしまった点についても適切なご提案をしていただきました」
「工事中は特にトラブルもなく、過去の物件同様満足のいく内容でした」

CASE 3:東京都荒川区 初回修繕マンション

初回修繕でも相見積もりで適正価格を実現

建物概要 小規模マンション(初回大規模修繕)
工期 58日間
費用目安 600万〜1,200万円
工事内容 屋上防水密着工法、タイル貼替、モルタルクラック補修、シーリング打替、バルコニー防水
【お客様の声より】

 「初めての大規模修繕工事で業者選びに困っていたところ、インターネットで複数社相見積もりを取って、その中でも価格・提案力・安心感を取ってタムラ塗装さんに工事を依頼しました」
「希望のコスト感やそれに合った施工法のご提案と創業45年という実績豊富な安心感があり、お任せする事となりました」
「工事が始まってからもどんな小さな事にも迅速に対応していただき、不安が溜まる事はなく、ストレスなく工事完了まで対応していただきました」

その他の実績:東京都江東区・豊島区のマンション

東京都江東区(2件): 工期65日間・55日間、費用600万〜1,200万円。屋根塗装、防水工事、屋上防水層撤去→ウレタン防水通気緩衝工法。過去の物件同様、安心感のある対応が評価されました。

東京都豊島区: 工期50日間、費用400万〜800万円。外壁塗装、防水工事。「マンションの管理組合で相見積もりを行いました。その中でもタムラ塗装さんの誠実な対応や、提案力、会社の業歴を考慮して、工事を依頼する運びとなりました」「居住者様からの細かい質問にもすぐに対応して応えてくださり最後まで不安に思う事がありませんでした」とのお声をいただきました。

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小規模マンションの大規模修繕:動こうと思ったときに押さえておきたい知識と実例

小規模マンション(30戸以下程度)の管理組合役員や物件オーナーの方で、「大規模修繕の費用がどのくらいかかるのか分からない」「小規模だと負担が大きいと聞いて不安」「どの業者に頼めばいいか分からない」と感じていませんか。 小規模マンションでは、戸数が少ないため固定費(足場・設備更新など)を少ない世帯で

これらの事例から、小規模マンションの大規模修繕は適切な業者選定で700万〜1,800万円程度で実施可能です。タイル工事や屋上防水など、建物の状態に応じた最適な工法を選択することで、長期的な資産価値維持を実現できます。

適正価格で高品質な大規模修繕を実現するため、まずはご相談ください
対応エリア

東京都足立区・荒川区・23区・都内近郊

よくある質問(Q&A)

小規模マンションの大規模修繕について、よくある質問にお答えします。

管理組合の総会や理事会で実際に議論になるポイントをピックアップしました。疑問を解消しておくことでより負担の少ない大規模修繕を行うことができます。

Q1: 小規模マンションでも大規模修繕は必要?

A: 必要です。建物の規模に関わらず、経年劣化は進みます。放置すると劣化が進み、修繕費用がさらに膨らむリスクがあります。

Q2: 管理会社に任せるのと直接業者に依頼するのとどちらがいい?

A: 管理会社に任せると手間が省けますが、中間マージンにより費用が割高になるリスクがあります。直接施工会社に依頼すれば、適正価格で高品質な工事が実現できます。「業者選びのリスク対策」セクションで詳しく解説しています。

Q3: 見積もりが適正価格かどうか判断する方法は?

A: 複数社から見積もりを取り、価格・工事内容・使用材料を比較することが重要です。極端に安い・高い見積もりには注意し、「リスクを避けるために事前確認すべき5つのポイント」を参考にしてください。

Q4: 工事中の生活への影響は?

A: 足場設置により窓が開けられない、ベランダが使えない、騒音が発生するなどの影響があります。主な影響は以下の通りです。

  • 洗濯物: 外壁塗装の日はバルコニー利用禁止。工期の半分以上は室内干しになるケースもあります
  • 騒音: 足場組立の金属音やハツリ作業のドリル音が発生。工事は通常平日8~17時頃に限定されます
  • 防犯: 足場が侵入経路になるため、夜間は登り口を封鎖。戸締まりの徹底が必要です
  • ライフライン: 基本的に通常通り使用可能。ただしエレベーター停止や断水が短時間発生する場合があります

事前に業者から工事スケジュールと影響範囲を説明してもらい、居住者に周知することが重要です。

大規模修繕の工事内容や費用について、現地調査をもとに詳しくご説明します
対応エリア

東京都足立区・荒川区・23区・都内近郊

まとめ:小規模マンションの大規模修繕を適正価格で成功させるために

小規模マンションの大規模修繕は費用負担が重くなりがちですが、適切な知識と業者選定で適正価格での実施は十分可能です。

  • 小規模マンションの費用相場は1戸100万〜150万円、総額700万〜1,800万円
  • 複数社見積もり・補助金・工事優先順位の見極め・借入・直接施工会社で負担軽減
  • 管理会社任せ・談合・手抜き工事・不要工事の4つのリスクに要注意
  • 実績・自社施工体制・見積もりの透明性・保証・コミュニケーションで業者を選ぶ
  • 月額1万〜1.5万円/戸の積立が目安、資金不足の4つの原因を把握

本文で紹介した東京都内の施工事例から、タイル工事や防水工事を含む大規模な内容でも適正価格で実施できることがわかります。管理会社任せや談合のリスクを回避し、直接施工会社から相見積もりを取ることで、適正価格で高品質な工事を実現できます。

株式会社タムラ塗装は、創業45年以上で東京都内累計4,000件以上の施工実績を持ち、朝日信用金庫5支店や城北信用金庫、ブラジル大使館など信頼性の高い施設での大規模修繕も手がけています。100%自社施工による品質保証と、ゼネコン・管理会社経由と比べて10〜20%削減できる適正価格で、小規模マンションオーナーの皆様をサポートします。

大規模修繕のご相談や無料見積もりをご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。現地調査を徹底し、本当に必要な工事だけをご提案します。

 

この記事を書いた人
田村 正人(たむら まさと)

タムラ塗装 代表取締役社長 / 職人歴10年 / 一級塗装技能士保有
高校を卒業と共に外壁塗装業界へ。先代(親方)のようにいつも「お客さまに喜んでもらえる会社をつくる」をモットーに、お客様はもちろん、一緒に働く仲間や家族に対して思いやりを持って過ごせる会社を目指す。

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